7日目 ブダペスト歴史地区(世界遺産)


ヨーロッパの大国に囲まれたハンガリーは人口1000万人程の小国ですが、東洋言語を持つヨーロッパの中の特異な国です。
ハンガリーの首都ブダペストは、ヨーロッパ8カ国を流れる大河ドナウ流域で一番美しいと言われる都市で、ゆったりと流れるドナウ川はブダペストの街を2つに分け、王宮の丘ブダと国会議事堂を中心としたペストの街並みです。
夜景は世界一美しい都といわれ、ブダぺスタは「ドナウの真珠」「ドナウの薔薇」と讃えられています。

ブダペストのドナウ河岸とブダ城は、1987年世界遺産に登録されました。
2002年にさらに他が追加登録されました。
 ドナウの真珠・ブダペスト


漁夫の砦から眺めたドナウ川と国会議事堂

 王宮

王宮
13世紀に創建されて以来、度重なる戦火により、最築を繰り返し、16世紀にはトルコ軍に破壊され、1699年ハプスブルグ帝国がトルコ軍を敗し、全ハンガリーはハプスブルグ家の支配下におかれます。
1867年オーストリア・ハンガリー二重帝国が成立。
この時代にブダとペストとオーブダが統合されブダペストとなりました。
ヨーロッパを旅行すると、その歴史に必ずハプスブルグ家の名前が出てくるので、いかに強大な権力を持っていたか窺い知ることができます。
また、ガイドさんから、「ブタではなくブダですよ。」(Budapest)と何度も注意を受けましたが、ブダときて次はぺストですから言い難いですね、(笑)もっとも現地ではブダペシュトと聞こえるので、このほうが言いやすいです。
1918年ハプスブルグ帝国が崩壊し、ハンガリーは独立します、そしてまたここから苦難が続きます。
第二次世界大戦ではドイツ側につき、ブタペストはソ連とドイツ軍の戦場になり、終戦後はソ連の監視下に置かれて社会主義なりますが、ソ連崩壊後の1989年ハンガリー共和国が誕生しました。

 漁夫の砦

漁夫の砦

ペスト地区の素晴らしい眺め
バスを降りて、漁夫の砦(左上の写真)を階段で登ります。
この地にやってきたマジャール人が7つの部族で構成されていたことから、砦に7つの尖塔が建っています。
また名前の由来は、元々この場所にドナウ川の漁業市場があり、また魚師が街を守っていたという説もあるそうです。(笑)
素晴らしい光景が目の前に展開します、この壁の上に見晴台がありドナウ川と川向こうの国会議事堂の景色を眺める事ができます。(写真左上下で、ちょこちょこ上に見えているのは見学者です)
右上の写真は今はカフェテラスのようになっていてお茶を飲みながら夜景を見ることの出来る最高のビュースポットですが、以前は砲台が置かれていた場所です。

イシュトヴァーンの騎馬像

王宮の生々しい弾痕跡
左上の写真は城壁の中央にハンガリー建国の祖・ハンガリー初代王のイシュトヴァーンの騎馬像があります。
右上の写真は王宮の壁ですが、その壁に第2次大戦時の銃撃戦の跡が生々しく残っています。

 マーチャーシュ教会

マーチャーシュ教会
歴代の王の載冠式が行われた教会です。
ロマネスク様式の教会を15世紀マーチャーシュ王がゴシック様式の建物に造り替え、現在の形になったそうです。
正しくは聖母マリア教会というそうですが、それ以降マーチャーシュと呼ばれるようになり、トルコ軍の侵攻の時代はモスクとして使われていました。
その後ハプスブルグ家が支配し、オーストリア・ハンガリー二重帝国となり、ヨーゼフ1世とエリザベート皇后の載冠式が行われた教会で、その時、リストが「ハンガリー載冠ミサ曲」を作曲して指揮をしました。
屋根には光沢のあるカラフルなモザイクが使われています。
教会内

主祭壇

聖イムレの祭壇

ステンドグラスと幾何学模様

ステンドグラス

 ペスト地区へ
ブダ地区からペスト地区へ移動しての見学です。
ドナウ川を渡る橋は8本あるそうです、その中でもっとも有名な橋が「くさり橋」(ネックレスのチェーンのよう)で、正式名称は設計者セーチェニ・イシュトヴァーンから取ってセーチェニ橋というそうです。
その橋を渡ると、右手側少し先に国会議事堂が見えます。
ドナウ川沿いで、最高に美しい建物で、堂々とした姿で、外観はネオゴシック様式で、中央ドームはルネッサンス様式と様々な趣があります。

 国会議事堂


国会議事堂

 イシュトハーン大聖堂

鐘楼塔

教会の正面
ハンガリー最大の教会で、ハンガリー建国1000年を記念して建てられ、初代国王イシュトハーンの聖なる右手(ミイラ)と大理石の像があります。
左上の写真は通りから80mの高さの鐘楼塔が見えてきました。
右上は正面から撮りました、大きくて随分下がったのですが、中々全体像が撮れませんでした。

祭壇前

ドーム

大聖堂前のタイルと模様絵

シナゴーク 国立西洋美術館

世界で三番目に大きいシナゴーク(ユダヤ教の教会)

グレコなどスペイン絵画が充実
工芸美術館 オペラ座

独特のマジャル様式(鮮やかな特殊タイル)

ネオ・ルネッサンス様式の壮麗な建物
英雄広場 アンドラーシー通り

ハンガリー建国1000年を記念して建設されました


英雄広場から続くアンドラーシー大通り

 ゲデレー城(エリザベートの離宮)


ゲデレー城(庭より写す、手前には広大な庭園が広がる)
ブダペスト郊外にあるハンガリー最大のバロック宮殿で、シィシィ(エリザベート)が愛したお城です。
ハンガリー貴族の館として建てられましたが、1867年からオーストリア・ハンガリー二重帝国の離宮となりフランツ・ヨーゼフ1世とエリザベートがよく滞在しました。
シィシィが幼い頃父とよく散歩をした景色に似ていて、乗馬が大好きだったので夏の離宮としてよく利用し、シィシィの面影が強く残るお城だと言われています。
今は博物館になって当時の家具、調度品、食器類等が展示されています。
エステルゴムで紹介したドナウ川に掛かる橋、マーリア・ヴァレーリァと言うのはエリザベートの3女の娘の名前です、それだけ、ハンガリーの人々はシィシィを愛していたそうです。
ウィーンの皇太后のゾフィーとは気が合わなかったようで、子供も取り上げられ、シィシィの足は一層こちらへ向いたのでしょう、ミュージカル「エリザベート」でも、その辺のことがよく表されています。(笑)
エリザベートはスミレの花が大好きで、すみれ色の壁や家具の部屋もあるようです。
ただ、第2次大戦後のソ連軍が破壊した傷跡も残り、今現在も修復中で、修復された部分だけの公開展示だそうです。

宮殿正面

ソ連軍に剥がされたままの壁(でも以前はテレジア・イエロー?)

 ゲッレールトの丘

ブダ地区の王宮からの眺めも素晴らしいですが、ここ私達が泊まったホテルの真横にあるゲッレールトの丘も最高の眺望です。
王宮の丘の南に広がり、標高235mですが、私達は2人でナイトクルーズに出る前に一気に登りました。
ハンガリーのキリスト教の伝道師の名前がこの地の名前の由来で、山の中腹に聖ゲッレールトの像があります。
山に要塞があったところですが、今は丘の上に巨大な像があり、身近に見るとその大きさに驚きました。(笑)
下で記念撮影している2人と比べてみてください、その大きさが分かると思います、また奥で手を挙げているのも像です。
ヤシの葉を持つ自由の女神像で、ドイツ、そしてソビエトからの解放を意味する慰霊碑だそうです。

下の写真は丘の上からの素晴らしい眺めです。
左下が可憐な白いエリザベート橋と一番有名なくさり橋とペスト地区、こちらが北側でドナウ川の上流方向になります。
右下はゲッレールト・ホテル前の自由橋と南に流れるドナウ川です。
満々と水を讃えて、緩やかにたゆたうと流れています〜、ドナウ川はウィーンでも流れていましたが、川の色は同じく黄土色と言うかベージュ色でした。
その点日本の川の方がまだ水の色は綺麗だと思います、写真を見ても分かるように、見渡す限りの平原で、ヨーロッパの川は流れが緩やかです、やはり日本の地形のように急峻に流れてこその澄み具合なのでしょうか・・・
では、ヨハン・シュトラウスの「美しき青きドナウ」とは・・・、どういうことでしょうか?と思ってしまいました。(笑)

白いエリザベート橋とくさり橋方面

私達のホテルの目の前・自由橋方面
 ドナウクルーズと夜景(ドナウの真珠)
青くないドナウ川の「青きドナウ」とは・・・
世界一の夜景というからには旅行客は日帰りと言う訳には行きませんね、クルージングで船から見るか、やはり王宮の丘から眺めて記憶にとどめなくては惜しいですから。(笑)
そして、黄昏時がくるとあの黄土色というかベージュ色の川はどうしたことか、「青い!」としか言いようがなくなるのです。
ちょうど写真の時間は日が暮れる前ですが、水面の色は、写真ではちょっと判りにくいですが、どう表現しようとも、青いよね、蒼いね、藍いわね・・・と見えてしまいます(笑)本当に「なるほど」とうなずきました。(笑)
水の色が白っぽいので夜のライトでも青く見えるのかもしれません。
オーストリアでは1月1日になると、第二の国歌といわれるヨハン・シュトラウスの「美しき青きドナウ」が歌われます、もちろんウィーン少年合唱団も歌っている歌です。
Donau so blau, so schoen und blau,(ドナウはかくも青く美しく)durch Tal und Au wogst ruhig hin,(谷や牧場を静かに流れる)、ウィンナーワルツはきらびやかで心が浮き立つようで、新年にふさわしい感じがします。
そして夜景だとくさり橋のチェーンが綺麗にわかります、ただこの日はとても寒く、デッキに出ても長時間おれず、上の写真は室内から撮りました。

私達が泊まったホテル・ゲッレールト

くさり橋

王宮

くさり橋と王宮

ディナークルーズ

          
       肉料理(ハンバーグ?)                    デザート                    エリザベートの肖像画

 昼食

       
        レストランの入り口                 ターキー料理                        デザート
 ホテルは連泊です。

 


Czech、 Austria & Hungary   Czech、 Austria & Hungary  Czech、 Austria & Hungary  2006・5・24〜6・1

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送